
時間をみつけると、お袋の墓に行くのが日課になっている。墓石に向かって黙って手を合わせていると、それだけで心が和む。ほどよい色合いの墓石を眺めていて、自画自賛の思いに浸る。谷田部石材の齋藤さんの石の知識の豊かさには、話を聞くたびに感心したが、墓石を造るにあたり、本当に良いアドバイスをしてくれたと感謝している。
開眼式の時、妹が携帯で墓石を撮ったのだが、その時の写真の一枚に人の顔らしきものが写っていた。お袋の顔とは似ても似つかぬ容貌であったが、妹が「お母ちゃんが嬉しくて出てきたんだよ!」と叫んだ時には思わず肯いてしまった。人生とは出合いだと、つくづく思う。悲痛の日、玄関のチャイムの音に、もし、私が出ていなければ・・・・・玄関に真剣なまなざしで佇む齋藤さんその人が、信頼に足る誠実な人でなかったらば、お袋の墓を依頼することはなかったと思う。
その人柄を信じ墓石の建立をお願いしたわけだが、一度、その作業現場を訪れたことがある。その時、作業している職人さんから齋藤さんの話がでた。「指示が非常に細かくて、とにかくうるさい人。職人泣かせの人」との評だった。この言葉を聞いて私は安心して任せられる、この人を選んで間違いなかった、と確信した。職人に嫌われる位の人の方が、お客様のためになる人なのだ。
帰り際、「だけど、真面目で仕事熱心な人だよ。いい人に担当して貰いましたね」と言われた。完成したお袋の墓は、見ていて惚れ惚れとした。今回の墓づくりを谷田部石材さんにお願いして本当に良かった。齋藤さんのような素晴らしい社員がいる会社は、真に信頼に足る会社だと思った。谷田部石材さんとは、私個人の一生だけの付き合いではなく、大森家末代のお付き合いになるだろう。谷田部石材さんと出合ったことも、又感謝だ。この出合いも大切にしたい。末代までお付き合いしてもらえると信じている。
施工:2013年10月
施工内容:石塔にこだわりの小町しぐれ(福島産)を使用。墓所内に配した物置石は施主様のお母様への想いを具現化いたしました。
担当スタッフ:齋藤敏幸(壬生店)












